ありえない…

何でこの世界に僕がいるんだろう。

 

旋風

2 夢から現実へ

 

 

「よぉ〜。またシケタ顔して立ってんなよ。」

とニヤッとしながらカカシ先生が近づいてくる。

「あっおはようございます。」

どうしようもない現実にもう任せようと少し度胸が付いていた。

「なんだよぉ〜。改まっちゃって。」

カカシ先生は少し面食らったように言った。

 

「おぉ〜〜い!!〜〜!!!」

と僕の名前を呼びながら手を振って近づいてくる影が一つ。

 

――ナルト

 

…なんで一人で行っちゃうんだよぉ〜。」

と少し膨れっ面で横に立った。

「えっあぁ…ごめん」

少し戸惑いながら謝った。

「良いけど、別に。それより一昨日どうしたんだってばよ。」

 

 

……何の話だろう。

僕の話だよね?一昨日何かしたのかな…?

 

 

僕の頭の中はグルグルと回っていた。

 

「…ぃ…ぉぃ……おい!!!」

 

?!

 

「えっ?!」

 

「き・の・う。俺ん家に遊びに来いって言ったよな?」

 

また出た!!

知らない話…

僕はいつからこの世界にいることになってるんだろう…

 

…また忘れたのか?……はぁ。」

 

あっ溜息。

 

「ぅ…ごめん。」

前がぼやけはじめた。

「ごめん。」

 

……

 

――ガッ

 

僕はふいに首に巻きつかれた。

「俺のを泣かすなよ。ナルト!」

カカシ先生だった。

 

俺のって…

「何言ってるんですか!!!」

必死に間違いを正す。

 

 

「「ぷっ…あははははは…」」

 

この笑いはなかなか止まらなかった。

笑い声が響く中、僕は顔が真っ赤のまま立ち尽くしていた。