君と笑えるなら・・・
11 友達
「アレーン!」
トタトタと近づいてくるのはラビだった。
「なんですか?」
アレンは少し冷たくあしらった。
「何だよぉ〜、冷たいさぁ〜。」
少し間延びした独特の話し方。
そこが意外に好きだった。
だけど、神田のあの言葉・・・
気になって気になって仕方ない。
「近づくなよ・・・」
何であんなに必死だったんだろう。
神田・・・・・・
アレンの心の中には常に神田が居座っていた。
「おい!聞いてんの?」
アレンの頭を小突いてラビは言った。
「聞いてますよ。」
真逆の顔をしながら言った。
「ユウと最近会ってるかって聞いたんさぁ〜。」
・・・ユウ?
「誰それ?」
「あれ?アレン知らないの?神田の名前ユウっていうんさぁ〜。」
神田としか呼んだことがなかった。
周りも呼んでいるところを見たことは無い。
「ラビ・・・はユウって神田のこと呼んでるんですか?」
アレンの頭にはこの問いがグルグル巡っていた。