チョコレイトC

 

 

自分の部屋に入るとはじめて落ち着けた。

「ふぅ〜」

大きく息を吐き、自分を落ち着ける。

早く着替えをしてあの男の元へ行かなければ…

一瞬の落ち着きを得て、隼人は急いで着替えをした。

ジーパンにロンT 、そんな楽な格好に着替え足早に下へ降りた。

 

「遅いぞ!!!こっちへこい。」

そう一喝されて手招きされた。

男の傍には行きたくなかった。

充分穢れはしてるが、男の前に行くと俺がちっちゃなものにされる気がした。

 

「お前…部屋に服置いておいただろうが、それ着て来い。」

そう俺の耳元で言うと男は彪珠さんを呼んだ。

「彪!!お前こいつに着いて行け。」

男は彪珠さんにそう言い、耳元でボソッと何かを呟いた。

 

「はい。わかりました。」

彪珠さんは目を少し見開いたが冷静を装い、俺についてきた。

 

「彪珠さん…何言われたんですか?」

俺は彪珠さんを振り向かずに聞いた。

「……」

無言でいる彪珠さんにすごく不安を感じる…。

 

そのまま二人は無言のまま部屋まで歩いた。

俺は自分の部屋に入ろうとした。

すると…

 

「そっちじゃないわ…こっち。」

彪珠さんは俺の手を引いて、男の部屋の方へと連れて行かれた。

 

男の部屋なんて出来れば入りたくなかった。

彪珠さんは服を手に取り、俺をすぐ部屋から出した。

『これだけ?』

キョトンとした顔の俺の手を引き、今度は彪珠さんの部屋へと連れて行かれた。