13日の金曜日・F
「おい、モヤシ!そんな顔他じゃすんなよ。」
神田はいきなりそう切り出した。
「出来れば…というか、もうユウの前でもするな。」
ラビのものではないかと耳を疑うくらいの低い声で言い切った。
「えっ…」
やばそう…?
「何だと…」
今度は神田も低い声になり対抗した。
――うわっやっぱり…
言い合いをするラビと神田。
「はぁ…いい加減にしてください。」
ギロリと二人に睨まれる。
この威圧感…でも…
「もうさっきの顔なんて二人の前ではしませんから。」
そう言ってアレンは部屋を出て行った。
暗闇が広がった森の中へ…
「お〜〜〜〜い。」
「モヤシ〜〜〜〜!」
木の陰に隠れ二人の様子を伺う。
『神田…モヤシっていうなよ…』
そうブツブツ言いながら、もう少し奥へと入っていった。