13日の金曜日・L
アレンは森の方を見詰めていた。
いつまで経っても現れない二人。
あの二人の身に何か遭ったのではないか?
そう考えては、何か遭ったとしてもそう簡単にやられるわけがない…
などと一人でブツブツ呟きながらアレンはうろうろしていた。
「全然出てこない…」
コムイを見ると、森の方は見ずに何かをしていた。
「コムイ……さん?」
アレンはコムイを後ろから覗き込んだ。
コムイは、何やら機械をカタカタしていた。
アレンに見られたところで解明できはしない。
…
…
「コムイさん…何やってるんですか??」
沈黙が続き、それに耐えれなくなったアレンが言った。
「ん?あぁ…言ってもわからないよ。」
にっこりと笑ってコムイは言った。
その笑みが不気味で素直に笑い返せなかった。
それからまた沈黙が続き、二人はそのまま動きもしなかった。