13日の金曜日・H

 

 

『それはアレン君がきっかけだったと思うなぁ…』

とコムイは心の中で呟いた。

 

「さぁ、そんな寂しそうな声ださないの!!」

コムイは心の呟きは呟きと処理し、アレンを励ました。

 

「はぁ〜。探しに行ってこよっかな。」

アレンは、大きな溜息を付き、向きを変えた。

 

――パシッ

 

「やめておいた方がいい。充分暗くなった。そろそろ出られなくなっちゃうから…」

コムイは興味深い言葉を発した。

 

意味がわからない。

 

充分暗くなった?

 

自分で作ったかのような言葉…

 

そろそろ出られなくなる?

 

「どういうことですか!!!!」

今までの悲しい顔を払い、すごい剣幕でアレンはコムイに向かった。

 

「何が?アレン君どうしちゃったのさ。」

コムイは何もないといったような口調でアレンの言葉をかわした。

 

『君の闇より深いはずだよ。それを超えられた時…どうなるかな』

コムイの口元が微かに笑みを浮かべた。